1966 FIFAワールドカップ

1966年イングランド大会

1966 FIFAワールドカップ, by Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki?curid=76577 / CC BY SA 3.0

#1966_FIFAワールドカップ
1966 FIFAワールドカップ(英: 1966 FIFA World Cup)は、1966年7月11日から7月30日にかけて、イングランドで開催された第8回目のFIFAワールドカップである。
地元イングランドが決勝で西ドイツを4-2で破り、史上5か国目の優勝を遂げた。
W杯としては、初めてこの大会からテクニカル・スタディー・グループ(技術や戦術、傾向などを分析し、試合ごとのテクニカルリポート及び大会の総括リポートを作成するグループ)が導入された。
出場選手は1966 FIFAワールドカップ参加チームを参照。
前回大会と同じ方式で行われた。
地区予選を突破した16チームを4カ国ずつ4つのグループに分け、各グループの1位と2位チームが決勝トーナメントに進出する。
なお、FIFAは今回から出場選手へのドーピング検査を導入したが違反者は出なかった。
アルフ・ラムゼイ監督に率いられたイングランド代表は、グループ1を1位で通過したが3試合の合計得点は4点、しかしながらDFボビー・ムーア、ジャッキー・チャールトンやGKゴードン・バンクスの活躍により失点は0であった。
ウルグアイが2位で通過し、メキシコとフランスがそれぞれ3位と4位で大会を去った。
今大会をもって引退したメキシコのGKアントニオ・カルバハルは「5大会連続出場」というワールドカップ記録を打ち立てた。
グループ2は、西ドイツとアルゼンチンがそれぞれ2勝1分の勝点5でグループリーグを通過した。
西ドイツは20歳の新星フランツ・ベッケンバウアーが華々しくデビュー、早くもレギュラーに定着して4得点を挙げ決勝進出にも大きく貢献した。
スペインはスイスに勝利した勝点2のみであり、スイスは3連敗を喫して共に姿を消した。
グループ3では前回優勝国のブラジルが、ポルトガルとハンガリーに抑えられ3位となり、ブルガリアと共にグループリーグで姿を消したため大会3連覇はならなかった。
4年前の前回優勝国がグループリーグで敗退するという結果はワールドカップ史上初であった。
この記録は2002年に日韓大会でフランスが敗退するまでブラジルが独占することになる。
しかし、エースのペレ、ガリンシャを抑えるため悪質なファウルを繰り返したブルガリアとポルトガルの「勝つためには手段を選ばない」姿勢はFIFAに危機感を抱かせるに充分であり、次回からラフプレーを防止すべくレッドカード、イエローカードが導入された。
グループ4では初出場の北朝鮮が朴斗翼のシュートによりイタリアを1対0で下し、台風の目となった。
この結果、北朝鮮は1勝1敗1分のグループ2位となり、アジア勢としてのワールドカップ初勝利とグループリーグ初突破を果たしてソ連と共に決勝トーナメントに進出した。
北朝鮮の大会前の評価は低く、北朝鮮の大会前の賭け率は500対1であったが、当時の北朝鮮は情報が洩れてこない国だった。
この時の北朝鮮は、東欧の社会主義国と親善試合を行い強化され、小柄だが力強く運動量豊富でスピードがあり、技術的にも正確なチームであった。
北朝鮮が、イタリアを1-0で下した試合を各国の記者は、「1950年ブラジルW杯でアメリカがイングランドに勝った試合(W杯史上最大の番狂わせ【世紀のアップセット】)に匹敵する大番狂わせだ」と大々的に報道した。
なお、イタリアの選手たちはこっそり帰国したものの、ローマの空港で待ち構えていたファンから腐った卵やトマトを投げつけられるという“屈辱”を味わっている。
前回ホスト国で3位入賞の健闘を見せたチリだったが、2敗1分のグループ最下位で大会を去った。
準々決勝で西ドイツはウルグアイを4対0の大差で下した。
北朝鮮はポルトガルを前半25分までに3対0とリードしたが、大会の得点王となるエウゼビオが4得点を決め、さらにアウグストが後半33分に5点目を決め、5-3の逆転勝利で準決勝に進出した。
ソ連はGKレフ・ヤシンがハンガリーを1点に抑え、2対1で下した。
イングランドはアルゼンチンを1対0で下し、4試合連続無失点で終えた。
準決勝はいずれも2対1であった。
ベッケンバウアーが決勝点を挙げた西ドイツがソ連を下し、ボビー・チャールトンが2得点を決めたイングランドがポルトガルを下した。
無失点を続けてきたイングランドだったが、エウゼビオにPKを決められて初失点を喫した。
地元イングランドと西ドイツの顔合わせとなった決勝戦はサッカーの総本山、ロンドンのウェンブリーで行われ、観客数は97,000人に達…

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